終点、池袋

フィクション交じりのノンフィクション

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

EPISODE-13 入院4日目

カテチンが解除され 点滴が解除され 無課金ノーマル状態へと近づいていく私。 残すは腕付近の血管から繋がれている 血抜きドレーンと呼ばれる物のみだった。 4日目の朝。 朝食を終え もう一眠りしようとした時だった。 ゴゴゴゴ… カーテン越しに感じるただならぬ…

EPISODE-12 中忍試験

忍者とは忍び耐える者の事なんだよ- 漫画NARUTOの台詞である。 たぶん。 NARUTO―ナルト― モノクロ版【期間限定無料】 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:岸本斉史 集英社 Amazon 無限尿道カテーテル編に突入してからと言うもの オチンメンは完全に忍び耐えてい…

EPISODE-11 入院3日目

丑三つ時に手術した腕の麻酔が切れ ドクドクと脈打つような痛みが出てきた。 手術当日の夜はかなり痛むと噂で聞いていた。 確かに痛い。 しかしそれよりもチンロンの痛みの方が深刻だった。 結局ろくに眠れず3日目の朝を迎えた。 朝ごはんが運ばれる。 写真はセ…

EPISODE-10 カテチン

全身麻酔下で手術の時間が2時間を越える場合 導尿カテーテルと言う尿をコントロールする管が オチンロンに挿入されたりするらしい。 風の噂でそのような話も聞いてはいたが まさか目が覚めても挿入中だとは思わなかった。 カテーテルを装備したカテチン状態は 青春を…

EPISODE-9 入院2日目

「そろそろ行きましょうか」 コクリ 世界がおやつを楽しむ15時過ぎ 私は手術室に移動した。 ドラマや映画で見るような手術室そのままだ。 筋肉質な上半身をさらけ出しベッドに横たわる。 … あれ? … この感情は…? … き、恐怖? … パワー系 強キャラな見た目と…

EPISODE-8 入院初日

とある病院のとある病室。 4人部屋 窓側のベッド。 私は今 咽び泣きながらそこにいる。 手術を控えた私は 前日より入院するよう指示を受け 手術前日14時過ぎにチェックインした。 病室を案内され 色々説明を受けた後に 「おタバコ吸われます?」 コクリ 「当病…

EPISODE-7 ラストクライミング

手術を決めた事により しばらくクライミングから離れる事になった。 復帰までなんとなく半年くらいを想像しているが 手術が終わってみないと何とも分からない。 というわけで 私はさよならクライミングの儀式を行うべく 手術前最後となるクライミングジムに…

EPISODE-6 ラジエーションハウス

手術を決めた事によって 手術が可能か確認する為の検査がはじまった。 血液検査や肺機能の検査等を終え 向かったのは人生初のMRIだった。 寝てれば終わるくらいのイメージだったのだが 現実は違った。 右腕を中心とした不可解なポーズを取らされた後 クッシ…

EPISODE-5 シンプル

受傷から12日目。 仕事が忙しかったが半日休暇なら取れそうだったので 半休を取り紹介先の病院へ。 正直自分の心は 9割くらい手術しない方向で決まっていた。 このままポパイとしてホウレン草ロードを歩む事への 最後の確信を得るつもりで病院に向かった。 …

EPISODE-4 再びクライミングジムへ

断裂から1週間が経った。 日常生活においては全く支障はなく クライミングをしていなければ 手術するかどうか悩む事はないように思えた。 ただ手術しなければForeverポパイなので ボディービルダーになりたい! と急に思う時が来たら 美的観点から 手術しと…

EPISODE-3 セカンドオピニオン

貴重な有給を使い近所の大きい病院へ。手術するかそのままにするか ジャッジを下すべく私の戦闘力は高まっていた。腕を見せ前回のエコー検査による結果を伝える。inuinc.hatenablog.com 「なるほど…ふむふむ」 「ふむっ」 「ふむー」 「ち…ちょっと分からな…

EPISODE-2 クライミングジムへ

整形外科受診から2日後 私はクライミングジムにいた。 驚くほど痛みがないので軽くクライミングしてみて 様子を見たかったのである。 まだ安静にしてろと思うかも知れないが 痛くないのだからしょうがない。 簡単なコースから徐々に色々さわってみた所 基本…

EPISODE-1 日曜日の整形外科

男子、食べて寝れば治る- 週刊少年ジャンプからそう教えられた私であったが 友人が病院での受診を推奨してきたので最寄りの整形外科へ行く事にした。 受傷したのが土曜日の夜であったため 予約なし状態で日曜日に営業している整形外科へ。 貴重な休日をなる…

EPISODE-0 ポパイと呼ばれた男

ブチッ!…っと音がするでもなく 生まれてから30と数年 苦楽を共にしたベストフレンド 私の上腕二頭筋長頭腱は断裂した。 秋の訪れを感じる柔らかい風が吹いていた のかも知れないとある土曜日。趣味でやっているボルダリング中の出来事だった。 飛び付いてア…