終点、池袋

フィクション交じりのノンフィクション

EPISODE-8 入院初日

とある病院のとある病室。

4人部屋 窓側のベッド。

 

私は今 咽び泣きながらそこにいる。

 


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手術を控えた私は 前日より入院するよう指示を受け

手術前日14時過ぎにチェックインした。

 

病室を案内され 色々説明を受けた後に

 

 

「おタバコ吸われます?」

 

コクリ

 

「当病院は禁煙です」

 

コクリ

 

「外に出て吸うのも禁止です」

 

!?

 

「もしタバコ吸ったら強制退去ですから!」

 

ギャァァァ

 

というやり取りがあり

想定外の禁煙生活がはじまった。

 

外に出れば喫煙出来ると思っていた私。

入院開始30分で心が折れそうだった。

 

そんな私の事など気にも止めず

シャーッとカーテンが開かれ別のナースが現れた。

 

SF映画レベルに飛沫をガードしたナースが

有無を言わさず

私の鼻の奥にライトセーバーを突き刺してきた。

 

ギャァァァ

 

「これがPCR検査です!ハァハァ ニコッ」

 

そう言うとナースは廊下と言う宇宙に飛び立ち

ナースステーションへと帰って行った。

 

鼻も痛いしタバコも吸えないしTVも有料だし

一先ず昼寝でもと思い病院着に着替えようとする私。

 

シャーッ

「血圧測りま~す!」

 

 

シャーッ

「お茶持ってきましたー!」

 

 

シャーッ

「机拭かせて下さーい!」

 

 

シャーッ

「夕飯でーす!」

 

 

私は入院を甘く見ていた。

ここにはプライベートなどない!

 

そして夕飯を食べ終えた私は

改めて今日の予定を確認した。

 

 

19:00 浣腸

 

 

!!!?