終点、池袋

フィクション交じりのノンフィクション

EPISODE-10 カテチン

全身麻酔下で手術の時間が2時間を越える場合

導尿カテーテルと言う尿をコントロールする管が

オチンロンに挿入されたりするらしい。

 

風の噂でそのような話も聞いてはいたが

まさか目が覚めても挿入中だとは思わなかった。

 

カテーテルを装備したカテチン状態は

青春を思わせるツンとした痛みと

ロマンスグレーを思わせる残尿感をmixした

非常に気持ち悪いものだったので

ナースに頼んで予定より早めに抜いてもらう事にした。

 

 

「痛いですよー」

 

 

ゴクリ…

 

 

「抜きますよー」

 

 

プギャァァァァァァ…

 

 

湘南に響く私の断末魔。

間違いなくここ数年で一番痛かった。

 

 

そのまま うずくまって寝てしまいたかったのだが

まだ変な尿意が残っていた。

 

最低一回は尿を出さないと眠れない事を悟った私は

意を決してトイレへと向かった。

 

まだ剣先がヒリヒリした状態のまま尿を試みる。

 

ギャァァァ

 

何と!

さっきと同じ激痛が尿が出てる間続く!

 

 

 

フゥーッ!フゥーッ!

 

深く呼吸をし意識を整える私!

 

 

フゥーッ!フゥーッ!

 

フゥーッ!フゥーッ!

 

 

ん?

 

この呼吸…

 

ライミングする時と一緒だ!

 

 

私のリハビリはもうはじまっていた!