終点、池袋

フィクション交じりのノンフィクション

EPISODE-34 6mm

正式に運動OKと言われてから

それまでは遠慮していた負荷の高そうな動きも

少しずつ行うようになった。

 

ジムに行く度に日に日に登れるようになっている

そんな気がしていたとある日。

 

ふとジムに設置されている

Beast makerのMicrosが目に入った。

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ちなみに断裂前は

10mm=余裕で浮ける

8mm=まあ余裕で浮ける

6mm=死ぬ程本気で10秒くらい浮ける

4mm=来世に期待

と言った感じだった。

 

結構登れるようになってきてるし

むしろクライミング休んでたから指の調子も良いはず。

前と変わらないくらいにはぶら下がれるだろう。

 

そんな事を思いながら そっと6mmに指をかけた。

 

 

まだ足は地面についている…

 

しかし既に感じる指先の違和感…

 

全細胞が語りかけてくるッッ!

浮けるわけがないとッッッ!!

 

 

ま…まぁ久しぶりだし

今日は8mmで勘弁してやろうか…

 

何事もなかったかのように8mmに指先をうつし

いざTAKE OFF!

 

1秒!

 

2秒!

 

着陸!

 

無理!

 

逃れられない現実がそこにはあった。