終点、池袋

フィクション交じりのノンフィクション

EPISODE-2 クライミングジムへ

整形外科受診から2日後 

私はクライミングジムにいた。

 

驚くほど痛みがないので軽くクライミングしてみて

様子を見たかったのである。

 

まだ安静にしてろと思うかも知れないが

痛くないのだからしょうがない。

 

簡単なコースから徐々に色々さわってみた所

基本的には問題なくクライミング出来るのだが

特定の形になった時に筋肉の異様な張りを感じた。

 

特定の形とは

腕が伸びきるわけでもなく曲がりきるわけでもない

中途半端な曲がり方になる時だった。

 

ライミングはまずホールドを掴み

掴んだ手で体を引き上げて

次のホールドを掴む動作が基本となる。

知らないけど。

 

つまり全ての動作で腕が伸びた状態から

曲げる事になるので中途半端な角度を経るのだが

中途半端な時間が短い分には問題はなく

中途半端な角度を持続しなければならない時に

筋肉の異様な張りを感じたのであった。

 

この症状が受傷から時間が経っていないからなのか

今後も続いて行くのかは分からないが

今後も続くようなら出来ない事が結構増える気がして

少し不安に思った。

 

ただそんな不安を越えるほど

ポパイ状態の腕を見た皆が笑ってくれたので

怪我も悪くないなーと思った。

 

とりあえず手術しないなら

アニメのポパイを見て決め台詞とか覚えて

ポパイキャラのブランディングを確立しなければ

と心に誓った帰り道だった。