EPISODE-22 リハビリ1-3
リハビリだった。
内容は変わらず てもみん状態。
経過は順調らしい。
勝手にストレッチをやっているおかげか
実は可動域はかなり改善されており
クライミングに使う範囲くらいには既に腕が動く。
但し
「動く」と言うよりは「動かせる」と言った方が正しく
筋肉の固さは勿論感じるし腕もかなり重たい。
まだ2週間程度なので当たり前なのだけど。
今一番の問題は夜間痛だ。
なぜだか夜寝る時になるとズキズキと腕が痛む。
眠れない程痛いわけではないが起きるくらいには痛い。
ちょうどこのニュアンスくらいの痛み。
眠れない程痛いわけではないが
起きるくらいには痛いのだ。
EPISODE-21 明日で術後2週間
明日で手術をしてから2週間が経つ。
まだ絶賛固定期間なのだが
秘かに腱を使わない範囲で勝手にメニューを考え
3日前から軽い動的ストレッチを開始した。
メニューと言っても大した事ではなく
お風呂で湯船に浸かり
体が温まっているチート状態の時に
腕を伸ばした状態で上下左右と動かしているだけだ。
初日は自分の腕を上げるだけでもかなり重たく感じて
守ってあげたい乙女状態だったのだが
3日目にはかなり楽に動かせるようになってきた。
筋肉と言うのは不思議なもので
ちょっと使わないだけでビックリするほど弱くなるが
ちょっと使うだけですぐに調子をあげてくれる。
日に日に出来ない事が出来るようになるのは楽しい。
早く負荷をかけたリハビリがしたい所である。
とは言え
本来であればまだ固定期間なので
無理だけはしないように気をつけたい。
EPISODE-20 雨
退院後 初の雨だった。
幸い 通勤の時間はそれほどの雨量ではなかったので
特別濡れたりする事なく済んだのだが
片手でカバンと傘を持つのはなかなか難しい。
それより 11月に入り恐らく初の雨。
天気が良く過ごしやすい日が続いている。
EVなどで役員レベルの人と一緒になると
天気の話をする事が多い。
これは 話すことがない状態なのである。
それにしてもそこまで寒くもないし
過ごしやすい日が続いている。
EPISODE-19 リハビリ1-2
今日は退院後初の診察と2回目のリハビリだった。
診察では1週間傷口に貼り続けていた
防水フィルムを取っていただいた。
貼られるまでその存在すら知らなかったのだが
この防水フィルムがかなりの優れ物で
アグレッシブに体を洗っても
全く剥がれる事なく1週間私を水から守ってくれた。
ありがとう防水フィルム。
君を忘れない。
リハビリは変わらず てもみん状態。
固くなった右肩周りの筋肉をほぐしてもらうだけの
ただの気持ちいい時間だ。
気になるのが右腕をずっと使っていない為
筋肉が固まっており
さらには筋力が赤子レベルに弱まっていて
腕が上がらなくなっている事だ。
今 輩に絡まれたら秒速でボコボコにされると思うので
無駄な因縁をつけられないよう 黒子テツヤを見習って
存在感を消し静かに過ごすよう心掛けたい。
気持ち的には早く動かして復活させたい所だが
後2週間程度は我慢との事。
クライミングはさておき
早く両手で頭を洗えるようになりたいものだ。
EPISODE-18 リハビリ1-1
退院後初のリハビリだった。
リハビリと言ってもまだ固定期間なので
自ら動かして負荷をかけたりするような内容ではなく
基本的には理学療法士様に動かしてもらうだけで
イメージとしてはマッサージに近いものだった。
ちなみに
リハビリの担当は自ら選べるわけではなく
手術後に病院側の判断によって決められていた。
つまり
自分の知らないうちに
理学療法士ガチャが行われていたわけだ。
ガチャの結果 私の担当は
Cランク
容姿:真面目
人柄:温厚
経験:並
話術:並
のノーマルモブタイプとなった。
SSランクの小悪魔S気質ギャルや
経験レベル竜の身体の全てを知る老師
を引く事は出来なかったが
とりあえずハズレと言うわけではなかったので
良かったと思う。
私の受傷した上腕二頭筋長頭腱断裂は
比較的珍しい症例のようで私の担当は初体験との事だ。
是非私で経験を積んで
Bランクを目指して欲しい。
EPISODE-17 術後1週間経過
EPISODE-16 出勤
退院翌日。
貧しい私に休んでいる余裕などある訳もなく
早速出勤であった。
前日にストップウォッチを使い
朝の準備に何分かかるか入念なゲネプロを行い
準備は万全だった。
ちなみに通常時と比べて一番時間がかかる事は
コンタクトレンズを装着する事だった。
入念な準備の甲斐あって
無事遅刻する事なく会社にたどり着いた出来る私。
着くや否や同僚達からの
可愛い看護婦はいたのか サボりじゃないのか等の
セクハラ&パワハラの波状攻撃を華麗に捌きつつ
久しぶりのデスクへと着席した。
そしてご迷惑おかけしましたと言う意味を込めて
お菓子を配った。
近所で申し訳程度に適当に選んだお菓子だったのだが
これが引くほど好評だった。
ちがさき屋のタコせんべいと言う商品だ。
フロアで一番偉い部長からは
「めっちゃ旨い!左手も手術してまた買ってきて!」
と労基署に訴えても良いくらいの
お褒めの言葉をいただいた。
思いがけない形で出世コースに入る事が出来た私は
気を取り直し 溜まっている仕事を片付けようと
事務作業に入った。
バリバリ
ボリ
バリバリ
静寂の中 せんべいをかじる音が響き渡る社内。
仕事に集中出来る訳がなかった。